「子どもは親同士が会話をしていたら、意味や内容はわからなくても聞いているものです。お父さんが観ているテレビを観てもいるし、お母さんがキッチンで料理している音だって聞いている。つまり、家の中の日々の出来事からさえ、子どもというのはたくさんの刺激を受けているのです。そして、それによって脳の中ではドーパミンを出す神経回路が次々とつくられていくのです。」(『5歳までにやっておきたい本当にかしこい脳の育て方』茂木健一郎著・日本実業出版社・35頁)「ご両親が本をたくさん読んだり、いろんなニュースに敏感だったりする勉強熱心な家庭では、子どもも「学びたい」という欲求を強く持ち、またご両親が外出を好み積極的にいろいろなところに出かけていく家庭では、好奇心や探究心の強い子どもに育つのです。そこに家庭の経済格差は関係ありません。」(同書38頁)「乳幼児は両親が思っている以上に親の顔をよく観察しているもので、アメリカの心理学者アンドルー・N・メルツォフは、生後数週間の新生児であっても、すでに大人の表情をまねするという「新生児模倣」現象を証明・報告しています。昔から「子どもは親の背中を見て育つ」といいますが、いうなれば、子は親の心を感じて育つのです。親の笑顔やポジティブな心を感じると、子どもは感情表現が豊かになり、ワクワクドキドキしやすくなるので、ドーパミンも出やすくなります。」「両親がフェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションを意識するだけで、子どもに笑顔がどんどん増えていきます。」(同書159~160頁)
まずは、ごくごく身近な日常生活を興味深く丁寧に見つめていくことが大切なのですね。