〈ノーベル物理学賞受賞・真鍋淑郎さん「好奇心持って」〉

今の時期の毎年恒例の話題であるノーベル賞に、昨年、日本人学者の真鍋(まなべ)淑郎(しゆくろう)さんが、環境問題・地球温暖化の分析に役立つ重要な研究を評価され物理学賞を受賞されました。まさに快挙ですが、真鍋さんは授賞式後の記者取材で、「自分が本当に得意なことをやれば、研究は楽しくてやめられなくなる。」と熱く語られました。20代で研究渡米されたことが「人生で最も重要な決断だった」そうです。(岐阜新聞2021年12月8日記事) 日本では専門的にはなかなか自由に好きな研究に打ち込む環境が整ってなくてくすぶっていたが、チャンスに恵まれて外国へ留学してからやっと初めて芽を出して超一流の研究者になる例をよく聞きます。
遺伝子学・生命科学の権威・村上和雄氏(故人)も、同様の例のようですし、近似の主張をされています。
「いままで脳の働きは先天的に決められていると考えられていましたが、そうではありません。眠っている遺伝子をONにすれば誰でも天才なのです。なぜなら、人間のゲノムは天才も凡才も99.5%以上は同じにできているからです。しかも環境変化や心の持ち方でも遺伝子ONは可能です。」(『コロナの暗号 人間はどこまで生存可能か?』村上和雄著・幻冬舎・2021 143頁)
これらの方々の言われるように、偉業を成し遂げる人とは、特別な才能を秘めている「一部の特別な人」というよりも、幼少のころから自分の好きなことに十分時間をかけて無理強いすることなくとことん打ち込ませてもらって、遺伝子をONにする環境を整えられた人、ということなのでしょうね。