<幼児・小学生の学ぶ力を育むために心がけること・大事なこと・実践すべきこと>6

これまでは、後掲する最近の学習アドヴァイス書に書いてある内容をまとめて縷々述べてきましたが、今回は、勉強法についての、私なりの付け加え・持論といったことを述べてみたいと思います。
①学校の授業を大切にする・集中して受ける(夜に睡眠不足で昼・授業中に居眠りしていたり、「内職」している学生に、成果を上げている者はいない、とよく言われた。)
②まず、教科書を完璧にマスターする(しっかり理解する・法則を丸暗記するのではなく、その法則・理論が見出されるまでの過程を自分で説明・解説できるまで理解する)
③苦手教科・科目ができてしまったら、克服法は一つしかない! →恥を忍んで、わかるところまで立ち戻る!これしかない!!! できるヤツに(恥を忍んで)どしどし教えてもらおう!
④集中と弛緩(活動と休養)のけじめ・バランス
ある分野の勉強をやって疲れたら、別のこと・分野・ジャンルのことをやってみる。 例えば、頭を使って疲れたら、体を使う。好きな運動(スポーツ)(キャッチボール・サッカー・水泳など)でのびのびからだを動かす。
〈対立価値のバランス〉理性(ロゴス)と感情(パトス)・IQとEQ・左脳と右脳・動と静・交感神経と副交感神経・・・両端ともに大切。
⑤指導者・保護者からの押しつけ・強制は、全く効果ない。あくまでも、当人の自発的な関心が育つことが前提。

【参考書籍】
『子どもを伸ばす魔法の言葉』シャロン伴野著 コスモトゥーワン刊 1999
『小3までに育てたい 算数脳』高濱正伸著・2005・(株)健康ジャーナル社
『東大脳の作り方』安川佳美(東大・理科三類(医学部進学)に現役合格した女学生)著・平凡社新書2006
『子どもの脳にいいこと』鈴木昭平著 コスモトゥーワン 2009
『全教科の成績が良くなる 国語の力を親が伸ばす』高濱正伸著・2010・(株)カンゼン
『子どもの脳を育む!よい習慣』久保田競著 PHP 2011
『すこしの努力で「できる子」をつくる』池田清彦著 講談社文庫 2011
『へこたれない子、心のつよい子になる育て方』PHPのびのび子育て編集部・2013・(株)PHP研究所
『子どもが自分で伸びていく6つの習慣』八田哲夫著 経済界新書2013
『頭のよい子の親がしている28の習慣』苫米地英人著 だいわ文庫 2015
『自分からどんどん勉強する子になる方法』杉渕鐵良著 すばる舎 2015
『「賢い子」に育てる究極のコツ』瀧 靖之著 文響社 2016
『やってはいけない脳の習慣』川島隆太・横田普務著 青春新書 2016
『5歳までにやっておきたい本当にかしこい脳の育て方』茂木健一郎著 日本実業出版社2017
『脳に任せるかしこい子育て』菅原洋平・菅原未涼著・2018・(株)すばる舎
『こんなカンタンなことで子どもの可能性はグングン伸びる! 最新の脳医学でわかった!』瀧 靖之著 ソレイユ出版 2019
『子どもたちに大切なことを脳科学が明かしました』川島隆太・松崎泰編著 くもん出版 2022

<幼児・小学生の学ぶ力を育むために心がけること・大事なこと・実践すべきこと>5

【有益・有効な教材とは?】

④小学校・中学校の授業・勉強はその後の勉強のための基礎としてとても大切なので、決しておろそかにしない。
⑤ことばゲームを楽しもう
例:「あ」のつくことば、しりとり、「身体のことばいくつ言える?」その他「野菜」「飲み物」    漢字を習い始めたら、木偏(きへん)・魚偏(うおへん)・人偏(にんべん)など)
⑥プラモデル・パズルなども大いに! レゴ遊びも良い。(私は小学生・中学生のころ、レゴ少年でした。レゴ遊びにより、創造力の他、幾何学的な能力も養われます。)

⑦昔ながらの遊び・間違い探し・背中文字当てゲーム
・「隠(かく)しっこ」(宝探し・好きなぬいぐるみ探しなど)「ごっこ遊び」
・「自由度の高い」遊びが、脳をぐんぐん成長させる。例:自然の中で、一本の棒でいかに多様な遊びを作り出せるか? 既製品のおもちゃではなく。ボールあそびも多様に・創造的に遊べる(投げる・つく・転がす・受ける・蹴る・棒で打つ・的に入れる・的に当てる・など)
・コーナーゲーム・サーキットトレーニングみたいにやっても楽しい。
⑧多世代・多様な人々とのふれあいも大いにしてみましょう。ちょっと年上の子たちと遊ばせる(異年齢交流・集団)と脳はぐんぐん 育ちます。 子どもが本来持つあこがれ模倣欲求・競争欲求をうまく生かすことができます。

<幼児・小学生の学ぶ力を育むために心がけること・大事なこと・実践すべきこと>4

【有益・有効な教材とは?】

①音楽鑑賞・楽器演奏・歌う。クラシック音楽がいい(胎教にも特に「モーツァルトがいい」と言われます。) 時々でいいので、本物の文化・芸術を見せる・触れさせる。
「音楽」という以上、あくまで音を楽しむ・楽しい音・音で癒されることが基本です。音楽で他者を楽しませるプロになるのではない素人なら、苦労する必要はありません。好きなジャンルを大いに楽しみましょう。

②実体験を多く持ちましょう! 外で遊ぶ。生の自然に触れる。日常生活が学習・勉強=現物を見る(町・自然を歩く、など) (ヴァーチャルよりもリアル) テレビは制限して。ゲーム機・スマホ・インターネットは、自分の頭で考える力を伸ばさないので、できるだけ少なくしましょう! 高名な科学者や宇宙飛行士たちは、口をそろえて「幼少期には、自然に大いにふれあい、自然に対する子どもの「どうして?なぜ?見たいな!」を大切にしてください。」とおっしゃいます。

③本をできるだけたくさん読む。事典・カラー図鑑などもお奨めです。幼少期には絵本の読み聞かせを習慣化しましょう。 子どもにとって良書かどうかの決め手は、「何度読んでも楽しめる・癒される・元気づけられること、読み返すたびに新しい感銘・感動が与えられること」です。ちなみに私の小学生時代に好んだ一例は、『けんはへっちゃら』(谷川俊太郎作)や、アニメでは『ムーミン』です。(今、ネットでも観れます。)(本欄2022年10月14日公開文を参照のこと)

いずれも、「あわてず、あせらず、マイペースで、じっくりと、楽しみながら」をモットーにいきましょう。

<幼児・小学生の学ぶ力を育むために心がけること・大事なこと・実践すべきこと>3

「からだそだて」のところでも述べましたが、学習も仕事も「身体が資本」と言われるように、健康な身体づくりが基本だと思います。運動・スポーツが得意かどうかにかかわらず、身体を動かすことが嫌いにならず、体調がよいことは、教育機関や社会生活・家庭生活で当面するさまざまな課題に、自分なりに積極的に取り組むのも楽しくできますよね。

【よい身体づくりのための生活習慣について】
①早寝・早起き・朝ご飯(和食が良い(パンより米飯を多く)。肉・魚・野菜・果物のバランス、適量、規則正しく、を心がけて。)
②規則正しい・良質の睡眠(PM9時(まで)には寝て、AM6時(まで)には起きるのが望ましい)(夜中をはさむPM10時~AM2時は「睡眠のゴールデンタイム」と言われます。多少、個人差もありますが。)
③よく運動する・手足をまめに動かす。外遊びを大いにさせましょう!(ボール遊び・・おにごっこ・(大)縄跳び・自転車・一輪車・などなど)
④ゆったりした深呼吸も良い。(これもやりすぎて過呼吸にならないように。)
➄メンタル面でのしつけ(基本的な生活習慣)
(1)自分からあいさつする (2)靴をそろえる (3)よい姿勢で座る (4)「はい」と返事をする (5)約束(時間)を守る
それぞれとても大切なことですが、神経質・過干渉にならないように気をつけましょう。

<幼児・小学生の学ぶ力を育むために心がけること・大事なこと・実践すべきこと>2

本欄の前回にも書きましたが、子どもは、最小限必要な基本的な生活上のしつけの他に、保護者から次から次へと指示・命令を聞かされると、迷惑感・不満感をつのらせるものです。子どもたちの反応を見ながら、押しつけ・抑圧・強制にならないように配慮したいものです。保護者が子どもに読ませたい本・やらせたい習いごとなどがあることは自然なことではありますので、「この子はこの教材にどんな取り組み方をするかなあ。」と観察することを楽しみにしながら、さりげなく身近に教材を置いておいたり、「面白そうだからちょっとのぞいてみたら?」とやんわりと誘ってみるくらいが良いのではないでしょうか?

【基本的・根本的な心得】
②決して焦らず・強制せず・先回りせずに、子どものペースで学習・体験(広義)させる。子どもの好奇心・ワクワクドキドキ感を尊重・信頼する。
「君はどう思う?」がキーワード:10年ほど前、地元の黒野小学校長であった小森先生が、PTA役員会でのあいさつで「忘れ物をしないようにするにはどうしたらいいか、君はどう思う?と私は問いかけます。」と言われたのを聞いて、「なるほどなあ。」と思いました。 ここから少しずつディベートdebate(討論・議論〉に発展させることもできますよね。 子どもが自分から見たい・知りたい・調べたいと欲求すること・夢中になること・夢を尊重する。自分で考えて選ぶ・決断する・失敗などの経験を繰り返して自立していく。あくまで、他の子との比較は慎み、その子固有・特有の良さを見い出してあげるよう心がけることが大切だと思います。