<おもちゃの選び方>

前回は、身近な生活にいくらでもある生活用品・生活廃材が、子どもにとってはいくらでも遊び道具・おもちゃになり得ること、子どもの創造性・想像力を養うことを述べました。危険性に配慮しながら、紙・箱・プラスチック・ゴム・材木・竹・皮・ひも・リボンなどの生活廃材を、生活に邪魔にならない程度に整理してストックしておくと、子どもとの話題の中で「アッ!! あれ使える!!」とひらめくことがあります。

それでも、やはり誕生日プレゼントなどは、市販されているものを買ってあげることもあるでしょう。そのときのヒントとして、東海女子短大教授の白幡久美子さんは、以下のように述べています。

幼児・児童は「よくごっこ遊びをします。それに使うままごとの道具があげられます。それから、創造と構成遊びのためのおもちゃとして、積み木やブロックがあげられます。運動のためにはボールや三輪車が使われます。いろいろあげましたが、材料として使えるもの、創造性を高めるものを選んであげてほしいと思います。作品としてしか楽しめないおもちゃではすぐ飽きてしまうからです。」(岐阜新聞1992年11月20日「岐阜放送テレビ・アンヨはじょうず)

手前味噌ですが、私の場合は「レゴブロック」でした。私の小学生時代は1960年代~1970年代ですから、高度経済成長の前半ころです。誕生日などの特別な日にたまに小さなセットを買ってもらって少しずつふやしていくという状況でしたが、自分の持っている材料をいかにうまく生かして新しいものを作るか、という課題に日曜日などは一日中取り組んでいました。これで私は幾何学的な能力・感性や、手先をよく動かして器用さを鍛えたように思います。

もちろん、当時の少年少女の平均的・典型的な遊びであるかくれんぼ・メンコ・こま回し・けん玉・ろくむし(ネットで調べられます)・缶蹴り・十字架周り・陣地取り・プラモデル作り・角材製作など、挙げだしたらきりがないほど多くの種類で遊び込みましたが、その中でも群を抜いていたのが、レゴ遊びでした。