教育の名言「かあさんって、ぼくがうれしいと、いつもうれしいって言うんだね」

「子狐(こぎつね)を亡くし憔悴(しようすい)する母狐(ははぎつね)。通りかかった電話ボックスで少年が、遠くで入院している母親に今日あったことを嬉(うれ)しそうに伝えていた。ある夜、電話が突然使用中止となり、母狐は新しい電話ボックスに化けた。内で響く少年の弾んだ声。それが母親の哀(かな)しみを溶かせることを身をもって知り、母狐の心に再び灯(あか)りが点(とも)る。絵本『きつねのでんわボックス』(戸田和代著・たかすかすみ絵)から。」(朝日新聞2019年1月19日「折々のことば」鷲田清一筆)

教育講話などではよく「親子って何だろう?」という問いが出されますが、やはりこの絵本の語るように、一番心を同じくする人と言っていいのでしょうね。