<社会性 ~友だちと仲よく遊べるようにする~>

「昔から「よく学び、よく遊べ」と言われています。大人の社会を見渡しても、遊びを仲間と楽しめる人間は仕事も能率よくこなせるものです。忙しいを連発して、にがり切った青白い顔をしている人間は、たいして仕事もできないものです。ストレスはたまり、仲間意識がうすく、自己主張が強すぎ、協調性もなく、情緒不安定で感性も少ない。これでは創造的で能率のよい仕事ができるはずがないのです。人間は社会的な動物ですから孤立した状態でうまく生きられるはずがありません。」

「友だちと仲よく遊ぶことは体力と運動能力を高めるばかりでなく、社会性をも育てるのです。

社会性があることは、大人になって仕事をするとき大いに役立つのです。これからの時代は、どう協調し、協力を得ながら成果をあげていくかが重要な生き方のポイントの一つになるからです。職場でもチームワークを組んで取り組む機会がどんどん増えていて、そんな中では社会性豊かな人間でなくては成果が上がりにくいのです。」(宇佐美覚了著・前掲書・87~88ページ)

私はこの部分を読んで、十分に賛同するとともに、これまでの人生経験の中で出会った人物で、学業や仕事の成績を抜群に上げていながら、そのことを鼻にかけて露骨に自慢話しばかりする人物や、天狗になってエラぶる人物のことを思い出しました。そういった人物は、高年になって仕事が一段落して退職などすると、本当に人間性の豊かさを頼りに寄って来る友人は全くいなくて(いわゆる「人望がない」)、私生活では寂しい老後生活を送っているものです。

ぜひとも幼少時・若い時期から、少ないが真の友人と思えて末永くつき合える仲間との、適切な距離感・学び合い・尊敬し合いといったことを、経験させていきたいですよね。