【教育の名言】3つの“T”

『3000万語の格差 ~赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ~』の著者ダナ・サスキンド教授は、さらに詳しく具体的に声かけ方法のアドヴァイスをしてくださいます。
①Tune in チューン・イン(ラジオ・楽器などの波長を合わせる、の意):子どもの関心に関心を向けること
「乳児や幼児が集中・注意しているもの・ことに保護者・保育者が気づき・ついていき、子どもの働きかけに対して豊かで思いやりのこもった反応を返す・一緒に話す」ことです。いわゆる「赤ちゃん言葉も、赤ちゃんの耳に受け取られやすくする」きっかけとなりやすいという意味で、大人の正しい母国語とバランスよく使われれば大いに歓迎すべき言葉だそうです。
②Talk moreトーク・モア(子どもと話す言葉を増やす)
①とも深く関連しますが、子ども「に」話す言葉ではありません。衣食住の生活をしながら、
「ナレーションをする」(例「さあ、おむつを替えようか。この青いおむつ、かわいいね~。」)
「並行トークをする」(「○○ちゃんは、今○○をしているんだね~。うまくできるかな~?」)
「ふくらませ、伸ばし、足場をつくる」(「抱っこ!抱っこ!」に対し「お父さんに抱っこしてほしいの?」と返す。)
などの話をできるだけ多く聞かせながら生活することで、どんどん子どもは自分の中に言葉を蓄積させていきます。
③Take Turnsテイク・ターンズ(交替する)
①②をしながら、「何?」「なぜ?」「どうする?」「どうやって?」などの「答えが決まっていない質問」(「自由に答えられる質問」「開かれた質問」)の投げかけによって、子どもは自分なりの答え・対策を一生懸命に考え「こうしたい!」と自分の希望を発声するでしょう。質問・自由な返答・対話と進んで、お互いに疑問・返答・さらなる返答・提案と、どんどん活発・積極的な対話が続いていくことでしょう。(前掲書・129頁~144頁)