「みんなちがって、みんないい」「ナンバーワンより、オンリーワン」

コロナ禍の厳戒態勢の中、東京パラリンピックも無事に全種目を終えることができ、9月5日に閉幕しました。

手や足を事故や病気でなくしたり先天的に機能しなかったりなどの身体的障がい、あるいは視覚・聴覚や精神的な障がいなど、さまざまなハンディキャップを背負いながらも、私たちの想像を絶する強い夢・志をもちすさまじい努力を積み重ね、周囲の人たちの支えも得られ、それぞれの部門・競技でのトップクラスに登りつめることができた姿に、また大きな感動をもらった方々も多いのではないでしょうか。

選手たちのことばには、とことんやり尽くしたという達成感からの真実の心がしみ込んでいて、私たちを感動させます。そのいくつかを記してみます。

➀「できることがどんどん増えていくのが楽しい。」

➁「努力は人をうらぎらない。」

➂ある解説者の言「あの選手は、(自分の中に)リミッターlimiterをつくらないんですよね。それであれだけ伸びたんだと思います。」(limiter:制限装置)

選手が順位の結果にとらわれすぎないで、自己のベストをつくした達成感にあふれ、すがすがしい笑顔でインタヴューに応じていたり、40代・50代の選手が入賞・優勝したりする姿を観ると、それぞれの夢に向かって自分のよさを伸ばすため努力を尽くせば、素質や年齢に関係なく偉業を達成できるのだなあ、と改めて学ばせてもらえます。

仏教詩人・金子みすゞさんの「みんなちがって、みんないい。」の広く深い真意がまた、生き生きと伝わってきました。